ゲシュタルトアプローチの適用
適正なリスクアセスメントのために
リスクアセスメントでは実施する人の知識と技能が試されます。経験を基にすることは多いですが、過去のトラウマが未解決の問題を抱えている場合には、適切なリスクアセスメントが行えません。もちろん気づかない場合もありますが、心理的に無意識の隠蔽が働く場合も多いといえます。
この状況を解決するためには、本来は過去の経験を活かすべきところを、今・ここの現実に焦点を当てて、感情や行動などの自己理解を深めて、対処することが重要です。この考え方がゲシュタルトアプローチで、心理学や現象学などを統合したゲシュタルト療法の基礎になっています。
ゲシュタルトアプローチの自己意識の向上、コミュニケーションの活性化、リーダーシップの発揮などは、適正なリスクアセスメントのために必要な要素になっています。
ゲシュタルトアプローチ (Gestalt Approach) とは
ゲシュタルトアプローチは、フリッツ・パールズらによってゲシュタルト療法として発展し、現代の様々な心理療法や自己啓発に影響を与えています。
1) 全体性の重視
個々の要素ではなく、全体として知覚や経験を重視する
2) 図と地
ある要素が前面(図)に出て、他の要素が背景(地)になる関係性に注目する
3) 現在(今ここ)の重視
過去や未来ではなく、現在の体験に焦点を当てる
4) 気づき (Awareness) の促進
自己や環境への意識的な気づきを促進する
5) 変容のパラドックス (Paradox)
変容は自分自身をあるがままに受け入れた時”のみ”に起こる
6) 体験の強調
理論的な分析よりも、直接的な経験や実験を通じた学びを重視する
7) 応答する力と選択
環境に対して自らが対応していく力を自覚する重要性を強調する
ゲシュタルトアプローチにより、以下のメリットが得られます。
・自分自身についての理解を深め、成長させ、創造性を高める
・コーチングの実践に新たな深みを加え、効果的なリーダーシップを発揮する
・自己の意識を高め、部下や同僚とのコミュニケーションを豊かにする
実感研修 (Actual Feel STUDY by Realistic Virtuality)
全体性の重視、図と地の関係性、今ここの重視、気づきの促進、直接的な体験や実験を通じた学びなど、リスクアセスメントにおける特に危険源・危険状態・危険事象を同定する段階では、ゲシュタルトアプローチは非常に有効です。
SPUS 有用安全考房の実感研修は、ゲシュタルトプローチの考えを取り入れ、リスクアセスメントの対象とする機械装置の実体モデルをベースに機械装置の仕様の仮想化し、俯瞰による全体感と実体験による気づきを深めていく、有効性の高い実践的な研修です。